チーム分けの組み合わせ

\(n\) 個の異なるものを、特定の数に組分けする問題です。

\(7\) 人のメンバー \(\boxed{A}\) \(\boxed{B}\) \(\boxed{C}\) \(\boxed{D}\) \(\boxed{E}\) \(\boxed{F}\) \(\boxed{G}\) を、 \(2\) 人、\(2\) 人、\(3\) 人の計 \(3\) チームに分ける。何通りの分け方があるか。

\(7\) 人から \(2\) 人を選ぶ選び方は \({}_7 C_2\) 通り。次のチームは残りの \(5\) 人から \(2\) を選ぶので \({}_5 C_2\) 通り。 残り \(3\) 人で \(3\) 人のチームなので \({}_3 C_3 = 1\) 通り。

よって、次のように計算できます。

\[ \begin{aligned} {}_7 C_2 \cdot {}_5 C_2 \cdot {}_3 C_3 &= \frac{7\cdot 6}{2 \cdot 1} \cdot \frac{5 \cdot 4}{2\cdot1} \cdot 1\\ &= 210 \end{aligned} \]

\(210\) 通りの分け方がある。

異なる \(n\) 個のものを、\(r_1\) 個、\(r_2\) 個、\(\cdots\)、\(r_i\) 個に分ける組み合わせ方は次の式で求められます。

\[ {}_{n} C_{r_1} \cdot {}_{n-{r_1}} C_{r_2} \cdot {}_{n-{r_1}-{r_2}} C_{r_3} \cdots \cdot {}_{n-{r_1}-{r_2}-\cdots-r_{i-1}} C_{r_i} \]

次は、同じ問題を順列に帰着させて解いてみましょう。余計に説明が長いのですが、\({}_n C_r\) の導出を含む考え方です。

この問題も「同じモノが含まれるときの順列」と同様に、 ダブリのあるモノの順列の問題として解くことができます。

組み合わせの 1 パターンとして、

\[ \boxed{A}\boxed{B}, \boxed{C}\boxed{D}, \boxed{E}\boxed{F}\boxed{G} \]

に分けたとします。

順列に帰着させるために、この場合の順列を考えます。最初のチーム内で並べ替えて \(2!\) 通り、 次のチーム内での並べ替えで \(2!\) 通り、そして最後のチーム内で \(3!\) 通りあります。

よって、このチーム分けでは全部で \(2! \cdot 2! \cdot 3!\) 通りの順列があります。

ここでチーム分けのパターン数を \(N\) 個とすると、それぞれのパターンで \(2! \cdot 2! \cdot 3!\) 通りあるのですから、 順列の総計は \(2! \cdot 2! \cdot 3! \cdot N\) 通りです。

一方、\(7\) 人全体の順列は \(7!\) 個あります。

上記が等しいとして、\(N\) は次のように求まります。

\[ \begin{aligned} 2! \cdot 2! \cdot 3! \cdot N &= 7!\\ \therefore\quad N &= \frac{7!}{2! \cdot 2! \cdot 3!}\\ &= \frac{7 \cdot 6 \cdot 5}{3 \cdot 2 \cdot 1}\\ &= 210 \end{aligned} \]

よって、チーム分けの総数は \(210\) 通りであることがわかります。

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