弧長の求め方 (曲線の長さ)

ここでは曲線の長さを求める方法を考えます。一般に曲線の長さは弧長 (arc length) といいます。

「弧」というのは、中学校などでは「円周の一部分」と習うと思います。しかし、「円周」である必要はありません。 弧長といったら、必ずしも円について考えているのではなく、「曲線の一部分の長さ」と考えます。

まずは「公式」を紹介します。詳しい説明は、それぞれのページで説明します。

直交座標系表示の時の弧長

\(xy\) 直交座標系で曲線が \(y = f(x)\) で表される時、この曲線の区間 \([a, b]\) の弧長 \(L\) は次の式で表されます。

\[ \begin{aligned} L &= \int_{a}^{b} \sqrt{ 1 + [ f'(x) ]^2 } dx \end{aligned} \]

弧長を求める - 直交座標表示

\(x\) と \(y\) をパラメータ \(t\) で記述している時の弧長

\(xy\) 直交座標系ではあるのですが、\(x\) と \(y\) を \(t\) を媒介変数 (パラメータ) として、 \(x = x(t)\) 、\(y=y(t)\) のように記述されている場合です。 このとき、\(t\) の範囲を \([a, b]\) としたときの弧長 \(L\) は次の式で求められます。

\[ \begin{aligned} L &= \int_{a}^{b} \sqrt{ [x'(t)]^2 + [y'(t)]^2 } dt \end{aligned} \]

弧長を求める - パラメータ表示

極座標のときの弧長

極座標で \(x = r(\theta) \cos \theta\)、\(y = r(\theta) \sin \theta\) で \(\theta\) の範囲を \( [\alpha, \beta] \) としたときの弧長 \(L\) は次の式で求められます。

\[ \begin{aligned} L &= \int_{\alpha}^{\beta} \sqrt{ r^2 + \Big(\frac{dr}{d\theta}\Big)^2 } d\theta \end{aligned} \]

弧長を求める - 極座標表示

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。SNS 等でこの記事をシェアしていただけますと、大変励みになります。どうぞよろしくお願いします。

© 2024 基礎からの数学入門