流線の例題 (1)

ベクトル場 \(\overrightarrow{F}=-y\overrightarrow{i}+x\overrightarrow{j}\) において、点\((1,0)\) を通る流線を求めよ。

ベクトル場 \(\overrightarrow{F}=F_1(x,y,z)\overrightarrow{i}+F_2(x,y,z)\overrightarrow{j}+F_3(x,y,z)\overrightarrow{k}\) の流線の方程式は、次で求められる。

\[ \frac{dx}{F_1} = \frac{dy}{F_2} = \frac{dz}{F_3} \]

問題の式は \(F_1 = -y\)、\(F_2 = x\)、\(F_3 = 0\) の場合であるから、(\(F_3 = 0\) が分母に来るところは未定義なので除くと) 流線を求める微分方程式は次の式である。

\[ \frac{dx}{-y} = \frac{dy}{x} \]

これは変数分離形の微分方程式です。

変数分離形の微分方程式の解法については 「変数分離形の微分方程式の解き方」をみてください。

\[ \begin{aligned} \int x dx &= - \int y dy\\ \frac{x^2}{2} &= - \frac{y^2}{2} + C \end{aligned} \]

\((1,0)\) のとき、\(C = \displaystyle\frac{1}{2}\)。以上から、点\((1,0)\) を通る流線の方程式は次である。

\[ x^2 + y^2 = 1 \]

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