三角関数の導関数を導く (cot, sec, csc)
ここでは三角関数 \(\cot\)、\(\sec\)、\(\csc\) の導関数を導きます。
三角関数 \(\cot\)、\(\sec\)、\(\csc\) を \(\sin\) と\(\cos\) の式に書き換えてから、
\[
\begin{aligned}
\Big(\frac{f}{g}\Big)' &= \frac{f' \cdot g - f \cdot g'}{g^2}
\end{aligned}
\]
であることを使って、地味にコツコツ計算するだけです。
コセカントは \(\cosec x\) あるいは \(\csc x\) と書きますが、アメリカの教科書では \(\csc x\) で書いてあるのが一般的なので、 このサイトでも \(\csc x\) で書くことにしています。
コタンジェント \(\cot x = \displaystyle\frac{1}{\tan x}\) の微分
\[
\begin{aligned}
(\cot x)' &= \Big( \frac{\cos x}{\sin x} \Big)' \\
&= \frac{- \sin x \sin x - \cos x \cos x}{\sin^2 x} \\
&= \frac{ - ( \sin^2 x + \cos^2 x)}{\sin^2 x}\\
&= \frac{ -1 }{\sin^2 x}\\
&= - \csc^2 x
\end{aligned}
\]
セカント \(\sec x = \displaystyle\frac{1}{\cos x}\) の微分
\[
\begin{aligned}
( \sec x )' &= \Big( \frac{1}{\cos x} \Big)' \\
&= \frac{- (- \sin x)}{\cos^2 x} \\
&= \frac{\sin x}{\cos^2 x}\\
&= \frac{1}{\cos x} \frac{\sin x}{\cos x}\\
&= \sec x \tan x
\end{aligned}
\]
コセカント \(\csc x = \displaystyle\frac{1}{\sin x}\) の微分
\[
\begin{aligned}
( \csc x )' &= \Big( \frac{1}{\sin x} \Big)' \\
&= \frac{- (\cos x)}{\sin^2 x} \\
&= -\frac{1}{\sin x} \frac{\cos x}{\sin x}\\
&= \csc x \cot x
\end{aligned}
\]