ベルヌーイの微分方程式の解き方

次の形の微分方程式をベルヌーイの微分方程式 (Bernoulli equation) といいます。

\[ \begin{aligned} \frac{dy}{dx} + p(x) y = q(x) y^n \tag{1} \end{aligned} \]

ここで \(n\) は任意の実数です。\(n = 0, 1\) のときは、そのままで一階線形微分方程式です。 以下は \(n \not = 0, 1\) として考えます。

ベルヌーイの微分方程式の例としては、\(n=2\) のときのロジスティック方程式が知られています。

右辺の \(q(x)\) に \(y^n\) がかけてあるので、このままでは「線形」の微分方程式ではありません。 しかし、\(u = y^{1-n}\) という置き換えを行うことで、\(u\) の一階線形微分方程式に帰着させて \(u\) について解くことができます。

さっそく、本当に線形微分方程式に書き換えられるか、計算してみましょう。

\(u = y^{1-n}\) とおき、これを \(x\) で微分します。

\[ \begin{aligned} \frac{du}{dx} &= (1-n) y^{-n} \frac{dy}{dx}\\ &= (1-n) y^{-n} \Big(q y^n - p y\Big)\\ &= (1-n) (q - p y^{1-n})\\ &= (1-n) (q - p u) \end{aligned} \]

これを整理すると次のように、\(u\) の一階線形微分方程式になります。

\[ \frac{du}{dx} + (1-n)p(x) u = (1-n) q(x) \]

この式は、「一階線形微分方程式の解き方」で説明している方法で \(u\) について解くことができます。

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