同次形の微分方程式の解き方
次の形に変形できる時、同次形といいます。
\[ \begin{aligned} \frac{dy}{dx} = f\Big(\frac{y}{x}\Big) \tag{1} \end{aligned} \]
このとき、次の簡単な変形で変数分離形に置き換えることが可能です。
まず、\(u(x) = \cfrac{y}{x}\) という、\(x\) の関数 \(u(x)\) を考えます。すると \((1)\) は
\[ \frac{dy}{dx} = f(u) \tag{2} \]
です。
また、 \(y = xu\) ですから、これを \(x\) で微分すると、
\[ \begin{aligned} \frac{dy}{dx} &= u + x \frac{du}{dx} \tag{3} \end{aligned} \]
となります。
式 \((2)\) と \((3)\) から
\[ u + x \frac{du}{dx} = f(u) \]
となります。これを変形すると
\[ \begin{aligned} \frac{1}{f(u) - u} \frac{du}{dx} &= \frac{1}{x} \end{aligned} \]
となります。これは変数分離形です。
よって、次の形で微分方程式を解くことができます。
\[ \begin{aligned} \int \frac{1}{f(u) - u} du &= \int \frac{1}{x} dx \end{aligned} \]