変数分離形の微分方程式 問題 (1)

次の微分方程式を解け。ただし \(x=0\) のとき \(y=1\) とする。

\[ \frac{dy}{dx} = - 2 xy^2 \]

さて、この式は \(y \not = 0\) として両辺を \(y^2\) で割ると、次のように変形できます。

\[ \frac{1}{y^2} \frac{dy}{dx} = -2x \]

これは変数分離形の微分方程式です。

\[ g(y) \frac{dy}{dx} = f(x) \]

と見比べてわかるように、\(g(y) = \displaystyle\frac{1}{y^2}\)、\(f(x) = -2x\) とした形です。

もし \(y = 0\) であるとしたら、 \(x = 0\) で \( y=1\) となりません。よって \(y \not = 0\) です。

上の式で、形式的に \(\displaystyle\frac{dy}{dx}\) を分数のようにみなして分母をはらって、両辺を積分すると次のように変形できます。

\[ \begin{aligned} \frac{1}{y^2} \frac{dy}{dx} &= -2x \\ \frac{1}{y^2} dy &= -2x dx\\ \int \frac{1}{y^2} dy &= - \int 2x dx\\ - \frac{1}{y} &= - ( x^2 + C )\\ \frac{1}{y} &= x^2 + C \\ \therefore \ y &= \frac{1}{x^2 + C} \end{aligned} \]

ここで \(C\) は任意の定数です。

さらに \(x = 0\) で \( y=1\) である、という条件から

\[ \begin{aligned} \ y(0) &= \frac{1}{C} = 1\\ \therefore \ C &= 1 \end{aligned} \]

これで、問題の微分方程式の解 \(y\) は次であることがわかりました。

\[ \ y = \frac{1}{x^2 + 1} \]

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