条件の入れ替え

ここでは「条件付き確率のコツ」に引き続き、 条件付き確率の問題を解くにあたって、大切なことについて説明します。

条件付き確率 \(P(B|A)\) は、「条件付き確率のコツ」 で説明した通り次の式を意味します。

\[ P(B | A) = \frac{P(A \cap B)}{P(A)} \]

式を少し変形し、分母を払うと次式が得られます。

\[ P(A \cap B) = P(B | A) P(A) \]

一方、\(A\) と \(B\) を入れ替えた条件付き確率 \(P(A | B)\) は同じ考え方で次の式になります。

\[ \begin{aligned} P(A | B) &= \frac{P(A \cap B)}{P(B)}\\ \therefore \ P(A \cap B) &= P(A | B) P(B) \end{aligned} \]

以上から、次の関係がわかります。

\[ P(B | A) P(A) = P(A | B) P(B) \]

この関係がどのようなときに使うかというと例えば、生産ライン \(A\) で製造された商品の欠陥の発生 (B) の確率 \(P(B|A)\) がわかっているときに、 欠陥が発生した (B) 時に、それが生産ライン \(A\) で製造されていた確率 \(P(A|B)\) を求めるときなどに使います。

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